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ジャズに関する全ての事を題材にしたエッセイ。
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今回紹介する曲はバレンタインディにちなんで「マイ・ファニー・バレンタイン」です。

果たして、この曲で歌われている「バレンタイン」はバレンタインディのバレンタインさんと関係があるのかどうかはわかりませんが、とりあえず同じ名前でもあり、紹介しても特に問題もないだろうという判断のもと数曲の「マイ・ファニー・バレンタイン」を紹介することにします。

 

チェット・ベイカー 「マイ・ファニー・バレンタイン」

チェット・ベイカーはトランペットと女性のような中性的なボーカルを聞かせる白人のジャズミュージシャンです。

このアルバムでは甘くとろけるような妖しいボーカルを聞かせてくれます。

 


マイルス・ディビス 「クッキン」

またまたトランペットです。
マイルス・ディビスという人はジャズ史に輝く偉大なミュージシャンなのですが、とにかく気難しく恐い人だったようです。
しかし彼の演奏は特に気難しいわけでも恐いわけでもなく、何度聴いても飽きることがない、優れたものが多いのです。
マイルスはキャリアの中で音楽のスタイルを頻繁に変えていき、晩年はロックやファンクの演奏もしていました。
しかし僕はこのアルバム当時のマイルスの演奏が一番好きです。下に紹介しているビル・エバンスも一時マイルス・ディビスのグループで演奏していました。

 

ビル・エバンス・ジム・ホール 「アンダーカレント」

以前にも紹介したビル・エバンスとギターの名手、ジム・ホールとのデュオの作品です。
普段はスローなバラードとして演奏される「マイ・ファニー・バレンタイン」をここではアップテンポで演奏しています。二人のミュージシャンによるインタープレイとよばれる息のあった掛け合いが素晴らしい作品です。
 

話はそれますが、僕が住んでいるカナダではバレンタインディというのは日本のように「女の子が男にチョコをあげて愛を告白する日」というわけではありません。

どちらかというと男性が女性に花をおくり、ロマンティックなレストランで食事をする日という感じのようです。言ってしまえば、日本でのクリスマスのようなものです。

おかげでこの日は街中のレストランは大忙しです。 

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映画「サウンド・オブ・ミュージック」にも使われた名曲ですが、最近ではJR東海の京都のCMにも使われています。私自身、京都の出身なのでこのCMを初めて見たのは大学生になって東京に住むようになってからでした。当たり前の話ですが、京都ではこのJR東海の「そうだ、京都へ行こう」というCMは(多分)放映してないのです。

この曲のはいっている代表的なアルバムはなんと言っても

ジョン・コルトレーン 「マイ・フェイバリット・シングス」

ジョン・コルトレーンという人はどちらかというと、ややこしい演奏をする人です。日本での彼のイメージとしては「全共闘時代に革命を目指す学生達がジャズ喫茶で聴いている音楽」というように定着しています。

しかしこのアルバムはそんなむずかしい理屈とか思想とかは全く無視して、楽しく聴くことができます。マッコイ・タイナーのピアノも激しく、情熱的で熱く聴ける一枚です。

ジョン・コルトレーンの他のアルバムを買う人はフリー系のものに手を出さないように充分に注意してください。
私自身、大学生の時中古レコード屋で「アセンション」というアルバムを買って、レコードに針を落として30秒ほど聴いて、全くわけが分からずに止めてしまいました。その後はこのレコードはタンスの奥ふかくにしまわれ、二度と聞いていません。

ワンポイントアドバイス:フリージャズとは何か?

「フリージャズ=前衛的でややこしいジャズ」という風に覚えましょう。私自身ほとんど聴いたことが無い(前述の30秒のみ)ので詳しくは解説できませんが、とにかく秩序というものがない演奏です。でももしあなたが、聴いてみて楽しいと思うのであれば、それはそれでいいことだと思います。


さて次の一枚は

ビル・エバンス 「ビル・エバンス・ザ・ソロセッションス・ボリューム1」

このアルバムの中ではメドレーの中で「マイ・フェイバリット・シングス」が演奏されています。
これからもたびたび登場することになりますが、ビル・エバンスは僕の大好きなピアニストです。ほとんどのジャズファンが大好きなピアニストでしょう。
今までに「ビル・エバンスのことが嫌いでしょうがない」というような人にあったことはありません。

ビル・エバンスは「耽美的とかリリカルなジャズピアニスト」という風に称されます。
このアルバムは「静かに人生について考えてみたい」というような内省的な時間をおくるときにはうってつけの一枚です。

三枚目は

ドン・フリードマン 「マイ・フェイバリット・シングス」

ドン・フリードマンというピアニストはあまり有名ではないのですが、地味ながらも知的で味わい深い演奏を聞かせてくれます。

かなり昔、ニューヨークの小さなジャズクラブで演奏を聴きに行ったときに、サインをもらったのですが、すごく気さくなやさしいおじさんでした。

演奏はビル・エバンスの影響があるという人もいますが、彼本来の世界というものも充分に確立されています。これといった特徴があるスタイルではないのですが、その分何度聴いても飽きがこないスタイルになっています。

もっと彼の演奏が多くの人評価されることを願っているのです。

 

 

この曲は幾度となくテレビのコマーシャルにも使われているので、この曲のメロディを聴くと「どこかで聞いたことがある」と思う人もいるでしょう。

まずこの曲のメロディを覚えてみましょう。
このメロディを覚えるのに私が最適と思うアルバムは

アストラッドジルベルト 「アストラッド・ジルベルト ベストヒッツ」

 アストラッド・ジルベルトはブラジル人でジャズというよりはボサノバの歌手です。
聴いてもらって分かるように歌唱力は決して高いというわけではありません。
一般に「ヘタウマ歌手」といわれるのの元祖的な存在です。

けっして上手くはないがどこか味のある歌い方をする人です。
いいようにゆうなら「癒し系」というふうにもいえるかもしれません。

メロディを覚えたらこの曲が入っているアルバムを見つけて、ジャズミュージシャンがこの曲をどのようにアレンジしているかに注目して聴いてみましょう。

できれば3バージョンくらいの「フライミートゥーザムーン」を聴いてみましょう。

お勧めは

ケニー・ドリュー 「ケニー・ドリュー・バイ・リクエスト2」

日本企画のアルバムですが、スタンダードを中心に難しいことは一切なく、初心者でも楽しめる内容になっています。

オスカー・ピーターソン
「酒とバラの日々 ベスト・オブ・オスカー・ピーターソン」

カナダの生んだ偉大なテクニシャン、速弾きだけではなく、魂のこもった演奏を聴かせます。

ロブ・シュナイダーマン 「スタンダーズ」

こちらのアルバムは有名なものではないですが、演奏は分かりやすく温かみのあるピアノを聴かせます。


3曲の「フライミートゥーザムーン」を聴いてみていかがでしたか?
今回取り上げたのはどれもピアノトリオですが、演奏する人によって曲の印象が大きく変わることに気がついたでしょう。

最初は原曲をもとにしたテーマメロディーを演奏して、その後は原曲のコード進行を使ったアドリブで演奏しています。

このアドリブの部分にそのミュージシャンの持つ個性がこめられています。

この個性の部分を聞き比べてみてください。

その際に理屈ではなく「どちらが気持ちよく聴けるか?」「どちらが好きか?」というように自分の感性を重視して判断してください。

あなた好みの演奏がみつかったかもしれません。

この曲のほかのミュージシャンによる演奏をもっと聴いてみたいと思う人はどんどんと聴いてみるとよいでしょう。

 

「ジャズとはどういう音楽か?」ということを定義しようと思えば、できないことはありません。
しかしこの段階ではあえてそういう定義をしません。

最初にジャズの理論や理屈ばかり説明して、それでみなさんに「ジャズはやっぱり難しい音楽だ」
という認識をもってほしくないのです。

これは余談になりますが、日本の英語教育のように文法ばかりやって、実際の会話は全然
できないというのと似ているかもしれません。

大事のことは、まず最初に音楽を聴いてみて「楽しい」と感じること。

理屈ではなく、感性なのです。

そしてその音楽の背景について知りたくなる。という順番でジャズに対する知識が増えていく
のが自然な流れだと思います。

ここでちょっと私の音楽に対する考え方を書いて見ます。

一般的に日本人は物事をまじめに追求しすぎるきらいがあります。

ものごとをまじめに追求することはよいのですが、「まじめさ」を重んじるあまり、
本来の目的を忘れてしまいがちなのです。

これをジャズに当てはめてみると音楽とは本来楽しむべきものなのに、あたかも
「ジャズ道」のような「道」にして、一般の人には近寄りがたい音楽になっているのです。
また日本人はすぐ理屈をこねたがる傾向があります。演奏者の経歴とか演奏の
スタイルとかそのようなことをたくさん覚えて理論武装し、論争したがるのです。

また望んでいない人にウンチクを傾け、煙たがられるのも日本人のおじさん達の悪い癖です。

本人はこれだけウンチクを傾けるのだから、さぞ女性にもてるだろうと思っているかもしれ
ませんが、実際は迷惑に思われているだけなのです。

「ジャズを長年聴いている、もしくはたくさん知っているから偉い」と威張ってみたり、
「ジャズについては全然知らないから」と卑屈になったりする必要なありません。
ジャズを楽しむにあたってそのようなものはあまり関係ないのです。

音楽は本来楽しむべきものなのです。

聞いてみて、自分の感性にあって楽しめればそれでよいのです。

その一方で、初心者の人たちのために、無数にあるジャズのアルバムから分かりやすい
ジャズのアルバムをピックアップして紹介する作業も必要なのも事実です。

ジャズの中には一般的な感覚で聞くと「わけのわからない」ようなものもたくさんあります。

初心者がいきなりそういう難しいアルバムに手をだして、「やっぱりジャズは難しい」と
ジャズから離れてケースもあります。

このブログを読んでくださっている方には、理論で頭でっかちになるのではなく「実際に
音楽を聞いてみて楽しむ」ということ覚えていただければと思います。

そして、みなさんが「自分だけのジャズの楽しみ方」を見つけるようになることがこのブログの
目的です。

最近、「ジャズを聴くのって、なんかお洒落で知的でカッコよさそう」と思っている女性が多くいます。
実際に私のもとにも多くの若い女性が「ジャズを聴いてみたい」という問い合わせがあります。

また中年のおじさんも「演歌を聞いている」といっても女性にはもてないが、

「最近、ジャズを聴いていてね」などというと、呑み屋のおねーちゃんにもてるのでは?

とよこしまな考えをいだいている人も多いでしょう。

しかし

「『ジャズ』を聴いてみたいけど、何から聞き始めたらよいのかわからない」 

「『ジャズ』を聴いているおじさん達はなんだか理屈っぽそうで、こわそうで、あまり近寄りたくない。」

「ジャズのCDを何枚か買って、聞いてみたけどあんまりよく分からなかった。」

などの理由で、挫折した人は2007年度総務省の調査では20万人にも及ぶといわれております。(うそです)

そこでこのサイトでは、ジャズに関して全くの初心者の方のために

「どうやってジャズを楽しめるようになるか?」

を全く個人的見解にもとづいて、解説していきたいと思います。

 

 

 

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