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さて、前回に引き続いて今回は具体的なフレンチ・ジャズのミュージシャンを紹介していきます。
フレンチ・ジャズを語る上で欠かすことのできないミュージシャンが二人います。
ジャンゴ・ラインハルト Django Reinhardt (ギター)
ステファン・グラッペリ Stephane Grappelli (バイオリン)
の二人です。
彼らは俗に言う「ジプシー・ジャズ」もしくは「ジプシー・スイング」と呼ばれるスタイルを確立した人たちです。
「ジプシー・スイング」というスタイルは日本ではまだあまりポピュラーな存在なものではないようです。もちろん「ジャズ」自体がそれほどポピュラーな音楽といえない現状で、その中のひとつのスタイルである「ジプシー・スイング」ですからそれは仕方のないことでしょう。
しかし、パリではこの「ジプシー・スイング」はそこそこ生活に浸透しているようで、地下鉄の駅や小さなカフェなど、街中のあちこちでジプシー・スイングの演奏が行われています。
ジプシー・スイングの楽器編成上の特徴は、ベース、ギターが2~3人、バイオリンくらいが一般的でそれにアコーディオンが加わることもあります。
「なぜギターが3人もいるのか?」「1人で充分ではないのか?」とあなたは思うかもしれません。
実は私も最初はそういう疑問を持っていました。
しかしこのような疑問は彼らの演奏を聴きこむと解消するのです。
だいたいソロを取るのは一人で、残された二人は一生懸命伴奏をしています。
それもジャズにありがちなシンコペーション(変則的なリズム)的な伴奏ではなく、4拍子の「ジャ、ジャ、ジャ、ジャ」という単調とも思えるリズムを繰り出します。
この単調なリズムが実はくせもので、フラメンコのように演奏を熱く煽り立てる効果があるのです。この熱い伴奏に後押しされ、ギターの人はソロをまた熱いソロを取ります。
1934年にジャンゴとステファンの二人が中心になって「フランス・ホット・クラブ・クインテット」を結成しました。パリを中心に活躍し、アメリカのジャズミュージシャンにも多大な影響を与えてきました。
ジャンゴは作曲家としても活躍し「マイナー・スウィング」をはじめ「ヌアージュ」、「ティアーズ」などの名曲を生み出しています。
まず彼らのアルバムを聞いてみてください。
ステファン・グラッペリはジャズ・バイオリンの第一人者というべき人で、その演奏は「水を得た魚」のようにすいすいと気持ちの良いソロを聞かせてくれます。
彼らのスタイルはジプシースゥイングとして確立し、今でも、後に紹介するビレリー・ラグリーンやローゼンバーグ・トリオ、リシャール・ガリアノなどに引き継がれています。
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