忍者ブログ
ジャズに関する全ての事を題材にしたエッセイ。
[13]  [12]  [11]  [10]  [9]  [8]  [6]  [5]  [4]  [3]  [2
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

さて、前回に引き続いて今回は具体的なフレンチ・ジャズのミュージシャンを紹介していきます。

フレンチ・ジャズを語る上で欠かすことのできないミュージシャンが二人います。

 ジャンゴ・ラインハルト Django Reinhardt (ギター) 

  ステファン・グラッペリ Stephane Grappelli (バイオリン) 

の二人です。

彼らは俗に言う「ジプシー・ジャズ」もしくは「ジプシー・スイング」と呼ばれるスタイルを確立した人たちです。

「ジプシー・スイング」というスタイルは日本ではまだあまりポピュラーな存在なものではないようです。もちろん「ジャズ」自体がそれほどポピュラーな音楽といえない現状で、その中のひとつのスタイルである「ジプシー・スイング」ですからそれは仕方のないことでしょう。

しかし、パリではこの「ジプシー・スイング」はそこそこ生活に浸透しているようで、地下鉄の駅や小さなカフェなど、街中のあちこちでジプシー・スイングの演奏が行われています。

ジプシー・スイングの楽器編成上の特徴は、ベース、ギターが2~3人、バイオリンくらいが一般的でそれにアコーディオンが加わることもあります。

「なぜギターが3人もいるのか?」「1人で充分ではないのか?」とあなたは思うかもしれません。
実は私も最初はそういう疑問を持っていました。

しかしこのような疑問は彼らの演奏を聴きこむと解消するのです。

だいたいソロを取るのは一人で、残された二人は一生懸命伴奏をしています。
それもジャズにありがちなシンコペーション(変則的なリズム)的な伴奏ではなく、4拍子の「ジャ、ジャ、ジャ、ジャ」という単調とも思えるリズムを繰り出します。

この単調なリズムが実はくせもので、フラメンコのように演奏を熱く煽り立てる効果があるのです。この熱い伴奏に後押しされ、ギターの人はソロをまた熱いソロを取ります。

1934年にジャンゴとステファンの二人が中心になって「フランス・ホット・クラブ・クインテット」を結成しました。パリを中心に活躍し、アメリカのジャズミュージシャンにも多大な影響を与えてきました。

ジャンゴは作曲家としても活躍し「マイナー・スウィング」をはじめ「ヌアージュ」、「ティアーズ」などの名曲を生み出しています。

まず彼らのアルバムを聞いてみてください。
ステファン・グラッペリはジャズ・バイオリンの第一人者というべき人で、その演奏は「水を得た魚」のようにすいすいと気持ちの良いソロを聞かせてくれます。

彼らのスタイルはジプシースゥイングとして確立し、今でも、後に紹介するビレリー・ラグリーンやローゼンバーグ・トリオ、リシャール・ガリアノなどに引き継がれています。


   

    






PR
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
PR
オススメ
最新TB
プロフィール
HN:
TEVANS
HP:
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
カウンター
お天気情報
忍者ブログ [PR]