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ジャズに関する全ての事を題材にしたエッセイ。
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何度かジャズクラブに足を運んでいるうちにパリで演奏されるジャズにある傾向というか
特徴があることに気がつきました。

それは何かというと、今まで見たこともないような楽器編成のグループが結構あることでした。

例えば、チェロ5人とトランペット一人とか、フェンダーローズオルガンとエレピのデュオなど
ある種、「
実験的」というような編成のコンボがありました。

ひょっとしたら、私がパリにいった時にたまたまそういう編成のグループに多く当たっただけか
もしれないので、もちろん「これがパリのジャズの特徴だ」と断言することは全くできません。

しかし私が今まで住んできた、ロスアンゼルス、ニューヨーク、トロントなどの都市でもかなり
頻繁にジャズクラブに通っていたのdすがが、このようなヘンテコな編成のグループは一度も
みたことがありませんでした。

それも結構有名どころのジャズクラブでそんな編成で演奏されているのです。

果たしてこれらヘンテコな編成のジャズの演奏はというと、予想どおりかなり前衛的というか
挑戦的というか難解なものが多かったのです。

フランス人は人と違うことに価値を見出すということをよく耳にします。

そういったお国柄がジャズバンドの編成などにも現れているのかもしれません。

私としては「コンボの編成」よりも「演奏の質」に人との違いを表現してくれたほうが
よかったと思うのですが。
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もうひとつパリのジャズクラブで目立つのは、その観客層の若さです。

北米でジャズクラブに行くと観客のほとんどは40代から60代といった中年後期の人々が多く
観客のなかに若者の姿はほとんど見当たりません。

いるとしたら自分もジャズをやっているという若手ミュージシャンのような連中がまれにいるくらいです。

しかしパリを初めとしたヨーロッパのジャズクラブでは客の年齢層が嫌に若いのです。
20代のカップルや女性の二人連れのような客が多く、みんな当たり前のようにジャズを聴き
にきているのです。

彼らはアメリカやカナダだとダンスクラブに行くような年齢層です。


考えてみればジャズはアメリカで発祥した音楽なのに、アメリカの若者の多くはあまり関心を
示さないようです。その価値をあまり理解というか評価していないのです。

その代わり、ジャズはヨーロッパや日本では本国以上に人気があります。


最後にパリのジャズクラブ全般で感じたことですが、飲み物代が結構高いです。

それはミュージックチャージが無料の店ではなく、ちゃんとしたミュージックチャージを
取る店での話しです。

最近のユーロ高も関係しているのかもしれませんが、ドリンクはアメリカのクラブの倍くらいの
値段をとっているという感じがしました。。

僕の推測では、ほとんどの客はドリンク一杯しか注文しないので、経営者としては
「それなら、うんと高くしてやれ」と考えているのではと思います。

実際にどういう経営方針なのかはわかりませんが、僕としてはドリンク一杯の値段を
もう少し安くして「ミニマムオーダー 20ユーロ」という風にしてくれたほうが、何杯も
おかわりして、結局たくさんお金を使うのにと思いました。

パリではなぜかジャズが人気があります。

それも一過性のブームというよりも、結構パリジャンの間にジャズという音楽が
根付いている印象を受けます。

歴史上もバドパウエルをはじめとした多くのミュージシャンがパリに在住したり、
マイルス、ビル・エバンス、チェット・ベイカーなどがパリで名盤を録音したりしてきました。

そういうこともあって、パリはニューヨークについでジャズの盛んな街という位置づけ
ができるかもしれません。

そして、街中にはたくさんのジャズクラブがあります。

私もパリに行く機会があると必ずジャズクラブに行きます。

「パリ・スコープ」という日本の「ピア」に相当する情報誌を手に入れて、有名どころの
ジャズクラブを廻るのが楽しみのひとつになっています。

「パリスコープ」のジャズクラブ欄を見てみてもたいていの場合、自分の知っている名前
はほとんどありません。

(ごくまれに、アメリカの大物ジャズミュージシャンが演奏している時もあります。
私が行ったときは「ケニー・ワーナー」のライブをやっていた。)

だから名前だけではその人がどんな演奏をするのか、あまり見当がつかないことが多いのです。

「ニューモーニング」や「プチ・ジャーナル」といった有名どころのジャズクラブの前にいけば
その週に演奏しているミュージシャンの写真と説明(フランス語)の書いたフライヤーが店の
前に張られています。

そのフランス語で書かれたリビューを一生懸命解読して、自分の好みにあった演奏のよう
だったら見に行くことにしています。

しかしピアノトリオだったら、聞いたことがないミュージシャンでもだいたい行くようにしています。

ピアノトリオは大好きなので、はずれが無さそうな気がするのです。
(実際には期待はずれの演奏は結構あったが)

パリでオペラを見る人は多いかもしれませんが、いちどパリのジャズクラブに足を運んで
をみてはいかがでしょうか。

ジャズクラブでジャズを聴く楽しみと言えば、お酒を飲みながらリラックスした雰囲気で音楽を
楽しめるという点だろう。

またステージと客席からステージが近く臨場感が味わえるという点もよい。

僕はジャズはライブで聴くなら断然ジャズクラブで聴く音楽だと思っている。

もちろん、B’zやSMAPのコンサートのように、横浜アリーナや東京ドームで聞いても特に問題
があるわけではないのだが、ジャズクラブのあの雰囲気で聴いたほうがジャズを体で楽しめる
と思うのだ。

実際、今までにカーネギーホールを始め何度かコンサートホールでジャズのコンサートを
聞いたことがあるのだが、コンサートホールの場合どこか自分自身が音楽に入りきれない
というもどかしさを感じた。

物理的にステージから遠くなるという問題もあるのだが、それ以上にステージと客席が一体
となれないような感じがしたのだ。

そういう理由からコンサートホールでジャズを見た後はいつも不完全燃焼感というか消化
不良感を感じてしまうのだ。

夏になると世界各地でジャズフェスティバルが催される。屋外の会場で開催されるものも多く、
こちらは青空のもとビールでも飲みながらもう少しリラックスした雰囲気でジャズを楽しむこと
ができる。

しかしこれもまたジャズクラブで演奏を聴くような、安心感がない。

ジャズクラブで音楽を聴くとクラブの程よい狭さと暗さが落ち着いた感じを与えてくれるのだ。

また演奏の合間にミュージシャンにサインをもらったり、話をしたりすることもできる。
ジャズミュージシャンは気さくな人がおおく、気持ちよくサインしてくれる場合が多い。

そんなわけで、今までに僕は好きなミュージシャンたちからCDにサインをしてもらってきた。

実はフランスで購入したジャズミュージシャンの写真集があるのだが、その本に掲載されている
各ミュージシャンのページに本人からサインをしてもらうことを目指していた。

しかしいつの間にか、忙しくなってジャズクラブにいくことも少なくなり、また紹介されている
ミュージシャンもどんどん他界していってしまった。

時間ができたらまたこの趣味を再開したいと願っている。

 

 

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