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ジャズに関する全ての事を題材にしたエッセイ。
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前回のダイアナ・クラールに引き続いて今回もカナダの女性ボーカル歌手を紹介します。
 
エミリ=クレア・バーロウ   Emilie-Claire Barlow

3.jpegエミリ=クレアはトロントをベースに活躍するジャズミュージシャンです。
前回紹介したダイアナ・クラールほど有名でもありませんが、フェミニンな感じのボーカルで聞いてみる価値は充分にあるミュージシャンです。
 
数年前、カナダのグラミー賞、(日本風にいえばレコード大賞?)に相当する、ジュノ・アワードという賞のジャズボーカル部門にもノミネートされていました。
 
ダイアナ・クラールが芯のしっかりとした力強い歌い方をするのにたいして、彼女のボーカルは少し華奢な感じがします。しかし、その分「一生懸命歌っています」という感じが伝わってかわいい感じがするのです。
 
トロントのジャズクラブで彼女のライブを何度か見ましたが、バンドはピアノ、ベース、ドラム、ギター、サックス、トランペットと大人数の編成で、迫力のある演奏を聞かせてくれます。
 
彼女のお父さんはジャズドラマーであり、彼女のバンドのリーダーとしても活躍しています。
 
彼女のセカンドアルバム「トリビュート Tribute」に入っているスティングの「La belle dame sans regrets 」のカバーは何度聴いても、切なさが伝わってきます。
 
彼女のアルバムが日本で紹介されれば、人気がでるような予感がします。 


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前回にひきつづきカナダ出身のジャズミュージシャンの紹介です。
いまや、世界的に有名なジャズボーカル&ピアニストになったダイアナ・クラール。
実は彼女はカナダ出身なのです。
 
カナダの西海岸バンクーバーエリアにはバンクーバーアイランドという大きな島があります。島といってもかなり大きく、日本の四国くらいはあります。バンクーバー島にはBC州の州都、ビクトリアという大きな街がありますが、彼女は2番目の街、ナナイモという街の出身ということです。
 
彼女は「子供のころからアート・ティタムやオスカー・ピーターソンのレコードを聴きまくっていた」というような記事をよんだことがありました。
 
その影響か彼女の弾くピアノは正統派、オーソドックスなのですが、前回、紹介したオスカー・ピーターソンにも通じる「わくわく、うきうき系」の楽しくなるような演奏なのです。
 
彼女のアルバムを聞くときは歌もさることながら、その力強いピアノのソロにも耳を傾けてください。
 
僕が昔、LAに住んでいた時、ダイアナ・クラールはまだ、いまほどビックな存在ではありませんでした。LAの小さなライブハウスでクレイトン・ハミルトンというビックバンドのゲストとして演奏していました。
 
その時に僕は初めて彼女の演奏を聴いたのですが「これは大物になる」と直感しました。いまでこそ、彼女は大物すぎてなかなかジャズクラブでは演奏しませんが、そのころはまだ演奏後にその辺をうろちょろしていて、ちょっと話しかければ、サインとかにも応じてくれるような存在だったのです。
 
今思えば、その時にサインをもらっておけばよかったなどと、ちょっとせこい後悔をしています。


ダイアナ・クラールのオススメCD
 
「All for You: A Dedication to the Nat King Cole Trio」



「Only Trust Your heart」




「ホエン・アイ・ルック・イン・ユア・アイズ」



今回からしばらくは僕の住むカナダのジャズミュージシャンを紹介します。
 
カナダのジャズミュージシャンといえば、いの一番出てくるのが以前にも紹介したオスカー・ピーターソンでしょう。
 
オスカー・ピーターソンのピアノはとにかくテクニックに優れており、聞くものを圧倒します。
 
しかし彼のピアノは、そのはや弾きテクニックをひけらかすだけではなく、ある種のやさしさに満ち溢れています。

実は彼は、ナットキング・コールばりの甘いボーカルも聞かせるそうなのです。

有名なエピソードとしてナットキングコールがオスカー・ピーターソンに「僕は歌に専念するから、君はピアノに専念したら?」とオスカー・ピーターソンから歌うのをやめさせようとしたらしいのです。
 
そのせいかどうかわかりませんが、その後、彼のボーカルの入ったアルバムはあまり見かけません。
 
さてアルバムですが、初期にはギターにハーブ・エリス、ベースにレイ・ブラウンを迎えてのピアノトリオでの録音が多くあります。
 
その後、ドラムを加えたカルテットやピアノ、ベース、ドラムによるトリオの演奏などが定着しています。
 
お勧めのアルバムは

「We get request」




「Sound of the trio」




「Blues etude」



などがあります。
 
オスカー・ピーターソンの演奏は決して難解なものではなく、誰でもが楽しくスィングできるようなわかりやすい演奏です。 先にも紹介したナットキング・コールやアート・ティタムなどの影響を感じさせる、「聴くものを、わくわく、ウキウキとハッピーな気持ちにさせる」という感じのジャズなのです。
 
その伝統は若手のピアニスト、ベニー・グリーンなどに継承されています。
 
カナダのモントリオール出身のオスカー・ピーターソンは、現在トロントの近くのミシサガというエリアに住んでいるようです。
 
日本好きでも知られるオスカーピーターソンはすしが好きなそうで、トロントの魚屋で働く友人が「彼が刺身用赤マグロを大量に購入した」と証言していました。
 
僕がトロントに住んでいた時、ダウンタウンの本屋でオスカー・ピーターソンのサイン会が行われました。
仕事でどうしてもいけなかった僕は、妻に頼んでとりあえずサインをもらってきてもらいました。
 
次回はカナダ出身のジャズシンガー、ダイアナ・クラールを紹介します。

大学時代、友達が「すっごくいいピアノのレコードを貸してやろう」と、ハンプトン・ホーズのレコードを貸してくれた。

その時に初めて彼の演奏を聴いたわけだが、最初の印象は、「納豆みないにねばっこい」というものだった。

しかし何度か聞くうちに、完全に彼の「こてこて」のブルージーなピアノのとりこになった。
この人のまとわりつくようなブルースフィーリングは、独特のものがある。

この小気味の良いスタイルは、ハンプトン・ホーズにしか弾けないピアノだ。
他に彼のように演奏する人を聴いたことがない。

その後、完全にファンになった僕は、日本やアメリカで彼のレコードやCDを見つけ次第買いあさっていた。
最近でこそ、CD屋にもあまり行かなくなったのが、以前はCD屋に行った時には必ず、まだ聞いたことのない彼のアルバムがあるかチェックしていた。

彼の作品のなかでは一般に、「ザ・トリオのボリューム1,2,3」が有名で人気がある。

       

このシリーズは僕も大好きだ。

しかし「ハンプトン・ホーズが結構好き」という人にはたまに会うが、「ハンプトン・ホーズがジャズピアニストの中で一番好き」というジャズファンにはまだあったことがない。

彼は兵役の間、日本にも滞在していたらしく、地元のミュージシャンとの交流もあったという。
日本のミュージシャンからは「ウマさん」の愛称で親しまれていた。ラストネームの「ホーズ」を日本では馬の「ホース」と解釈したためだと言われている。

彼はキャリアの途中、麻薬中毒で入院していたらしく、復帰したあとの演奏は往年のガツガツした感じがなくなり、すこし丸みを帯びた、甘い演奏スタイルになった。

そんな晩年の作品中で僕が一番好きなアルバムが、東京で録音された、「ザ・チャレンジ」。

ピアノソロの作品だが、甘すぎることなく、彼独特のブルースフィーリングが熟成した形で現れている。演奏から「気合」がひしひしと伝わってくる。

残念ながら、このアルバムはレコードでしか持っていないので、レコードプレーヤーの無い今は、聞くことができない。



今回はフランスのジャズピアニストを紹介しましょう。

フランスのジャズピアノといえばまず

  ミッシェル・ルグラン  

でしょう。

ミッシェル・ルグランは映画音楽の作曲家としても有名なジャズピアニストです。
カトリーヌ・ド・ヌーブ主演のミュージカル映画「シュルブールの雨傘」のあの有名なテーマを作曲した人です。

ピアノの腕もテクニックは一級でチェット・ベイカーばりのスキャットも聞かせます。
この人のピアノは速弾きの中にも少しブルースフィーリングに満ちたパリのエスプリが
感じられる演奏です。

ジャズではなによりも演奏にその人のオリジナリティというものが求められるのですが、
ミッシェル・ルグランの演奏には彼にしかない独特のオリジナリティがあります。

10年近く前、ニューヨークのブルーノートで彼のライブを見る機会がありました。
前述の「シュルブールの雨傘」を、ボサノバ風、タンゴ風などいろんなバージョンで演奏
して観客を楽しませていました。

晩年は前回紹介したバイオリンのステファン・グラッペリやキューバのトランペッター、
アルトゥロ・サンドバルなどとの競演アルバムも発表しています。
   



 ミッシェル・ペトルチアーニ

先ほどのミッシェル・ルグランと同じ「ミッシェル」というファーストネームを持っています。
ミッシェル・ペトルチアーニはイタリア系のフランス人のジャズピアニストです。

彼は骨の発育が止まってしまう病気のため、いわゆる小人のような身長でした。

しかし、彼の演奏はその体つきからは想像もできないような力強い粒のそろった
タッチが心地良く響きます。

私が学生時代「ブルーノート東京」でアルバイトをしていた時、働きながら彼の演奏を見る機会
があったのですが、演奏中あまりにタッチが力強いのでなんとピアノの弦が切れてしまったのです。

実は僕自身、彼の大ファンでして発売されているCDはほぼ全て買い集めました。

ロスアンゼルスに住むようになって、彼が地元のクラブで演奏するというので喜んで
見に行ったことがあったのですが、なぜか客席はガラガラでした。

「これはいかん、世の中間違っておる!」と思った僕は三日連続で彼のライブを見に
行きました。

彼がすでに亡くなっており二度と彼の演奏を聴くことができない今にして
思うと、「あの時に5日連続で行っておけばよかった」と後悔しています。

ミッシェル・ペトルチアーニは名門ブルーノートレーベルと契約し、パリからニューヨークに
移り住みました。

しかし晩年またパリに戻り、フランスの新興のドリフェス・レーベルと契約しました。
ドリフェスレーベルではオルガンのエディ・ルイスとの競演作があります。

   



 ミッシェル・サダビィ

上記の二人ほど有名ではありませんが、この人もミッシェルで始まるピアニストです。
いわゆる「カクテルピアニスト」というミュージシャンにとってはあまりありがたくない称号を与えられていました。

演奏は聴きやすいのですが、ちょっと個性に乏しい感じもします。

日本で人気のある「クレモンティーヌ」に音楽を教えていたというエピソードもあります。

   



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